「糸リフトが人気って聞いたけど、本当に効くの?」「ハイフはすぐ戻るって本当?」
SNSや広告にはたくさんの情報があふれていますが、"人気=効果が高い"わけではありません。
本記事では、日本形成外科学会・美容外科学会に基づく医学的視点と、実際の症例結果・持続期間・解剖学的アプローチに基づいて、リフトアップ施術の本当の効果をランキング形式で比較します。
結論:効果重視なら"SMAS層"以上を引き上げる施術一択
顔のたるみの根本原因は、皮膚だけではなく皮下脂肪・筋膜(SMAS層)・靭帯のゆるみにあります。
したがって、本当に「持ち上がる施術」を求めるなら、SMAS以上の層にアプローチできる施術を選ぶ必要があります。
施術前
施術後
【ランキング】フェイスリフト施術の効果比較
施術名 |
アプローチ層 |
効果の即効性 |
持続期間 |
医学的根拠 |
ディープフェイスリフト |
SMAS〜リガメント |
★★★★★ |
7〜10年 |
◎ (根治的効果) |
SMASフェイスリフト |
SMAS |
★★★★☆ |
5〜7年 |
◎ |
糸リフト |
皮下脂肪層 |
★★★☆☆ |
6ヶ月〜1年 |
△ (軽度のサポート) |
ハイフ(HIFU) |
SMAS熱変性 |
★★☆☆☆ |
3〜6ヶ月 |
◯ (軽度な効果あり) |
ヒアルロン酸リフト |
皮膚下〜浅層 |
★☆☆☆☆ |
3〜4ヶ月 |
△ (錯覚的な補正) |
各施術の医学的特徴と効果の根拠
1. ディープフェイスリフト
皮膚・脂肪・SMAS・リガメント(靭帯)を一括で引き上げる、最も本質的かつ長期的なリフトアップ術。
形成外科・美容外科の中でも高度な技術が求められます。
- 対象:50代〜60代、重度のたるみ・マリオネットライン・頬のボリューム低下
- 医学根拠:SMAS筋膜とリガメント処理により、構造的な支持が復元される
- デメリット:手術時間・ダウンタイム・費用(80万〜150万円)
2. SMASフェイスリフト
SMAS筋膜のみを引き上げる施術で、中等度のたるみ改善に最適。
皮膚表面に負担をかけず、ナチュラルな仕上がりと長期効果が期待できます。
3. 糸リフト
皮下組織に特殊なトゲ付きの溶ける糸を挿入し、物理的にリフトアップ。
即効性があり、ダウンタイムもほぼなし。ただし、SMAS層までは届かないため、たるみの根本改善には至らない。
- 持続期間:約半年〜1年
- 医学的には「軽度の支持組織補助」と位置づけられる
4. ハイフ(HIFU)
高密度焦点式超音波(HIFU)によって、SMAS層に熱エネルギーを集中。
たるみを引き締める効果はあるが、引き上げ効果自体は限定的。
また「やりすぎ」による脂肪萎縮も注意。
5. ヒアルロン酸リフト
フェイスラインやこめかみにボリュームを足して「引き上がったように見せる」だけの施術。
肌質改善や保湿効果はあるが、リフトアップ効果そのものはない。
"効果がある=人気がある"とは限らない理由
SNSや美容ポータルサイトでは、ハイフや糸リフトが「人気No.1」とされることが多いですが、実際にはそれらは気軽に受けやすく、価格も比較的安いから選ばれているに過ぎないケースもあります。
効果=人気 ではなく、
効果=深層への確実なアプローチです。
【まとめ】後悔しないフェイスリフトの選び方
- 20代後半〜30代前半:ハイフ・ヒアルロン酸・糸リフト(予防的)
- 30代後半〜40代:糸リフト or SMAS(たるみ初期)
- 50代以上:SMAS〜ディープリフト(根本治療)
まずはカウンセリングでたるみの深さと構造を確認し、年齢やライフスタイルに合わせた方法を選ぶのがベストです。
この記事は、日本美容外科学会(JSAPS)および形成外科専門医による施術に基づいて執筆しています。