陥没乳首の原因は?引き起こされる問題と治し方
- 公開日:2018年07月24日(火)
- 最終更新日:2024年09月27日(金)
陥没乳首の原因
陥没乳首は、何らかの理由により乳頭を支える筋繊維組織が未発達であること、加えて母乳を乳頭に運ぶ乳管という組織が他の器官に比べて成長しきれなくなったことで陥没乳首となります。
そのような発達の不具合が生まれつきの場合もあれば、後天的な理由によって生じるケースもあり、例えば以下のようなものです。
成長期の発達
成長期に個人差はあれど、女性の胸は大きくなります。胸が大きくなるのは、バストに脂肪が集中するようになるためですが、その段階で乳管の発達が追い付かなくなり乳頭が埋没してしまうことがあります。
特に、近年では食生活の変化で女性が摂取する脂肪分の量は増加している傾向にあるので、バストサイズの平均値も上がっています。そのため、陥没乳首の発症率も上がっていると言われています。
ブラジャーが小さい
サイズの小さいブラジャーをし続けることは、乳頭を長時間圧迫し続けることも陥没する要因になりえます。特に成長期や妊娠中など、バストが大きくなる時期は注意が必要でしょう。
さらに女性の約7割がサイズの合わないブラジャーを着けているというデータもありますので、妊娠していない成人女性でも無関係ではありません。
陥没乳首の治し方
陥没乳首は放っておいても命に関わるようなものではありませんが、やはり病気のリスクや授乳の問題があるので治しておいた方が良いでしょう。改善するには以下のような方法があります。
マッサージ
仮性の陥没乳首の場合は、マッサージによる改善が期待できます。以下のような手順でのマッサージが効果的です。
- 乳輪を押し出して乳頭を突出させ、優しく乳輪を横に広げるように伸ばし、これを繰り返す
- 次に乳頭をつまんで痛くない程度に軽く引っ張りしばらく維持
- 今度は乳頭を違う方向から摘み同じく維持
- 乳頭を圧迫しながら、左右方向に動かす
マッサージの際は痛くなるほど強い力を入れないように注意しましょう。入浴後などに行うとさらに効果が高まります。
乳頭吸引器
陥没乳首を自身のケアで治すための専用器具があり、それが乳頭吸引器と呼ばれています。加圧により、乳頭を吸引して引っ張り出すような仕組みです。
パッチ上のものから注射器のような形状のものもあり、様々な種類があり市販されています。使用する際は、加圧しすぎて乳頭を痛めてしまわないように注意しましょう。
手術
陥没乳首が重度の真性である場合は、上記の手法では改善できない可能性が高いです。そうなると美容外科にて手術するしかありません。
陥没乳首の手術は乳頭を内側に巻き込んでいる筋肉を切断して、乳頭が自然と突出できるようにします。
費用なども高くついてしまいますが、真性の場合はとりわけ衛生面での不安がありますので、きちんと治すのが得策です。
まとめ
陥没乳首はあまり珍しいものではないので、悩んでいる女性は少なくありません。外見からのコンプレックスや授乳のしづらさ、病気のリスクなどの問題も無視できないものです。
まずは自身で改善できるように試してみて、もし効果が表れなかったら美容外科の専門医に相談してみましょう。
この記事の監修医師
医療法人社団東美会 理事長 兼 東京美容外科 統括院長
麻生 泰 医師
・慶應義塾大学医学部 非常勤講師
・日本形成外科学会
・日本美容外科学会
・日本マイクロサージャリー学会
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