ボトックスとは?その効果とデメリット
- 公開日:2016年05月31日(火)
- 最終更新日:2024年09月27日(金)
ボトックスってなに?
ボトックスとは、米国アラガン社が製造販売するボツリヌストキシン製剤の商標登録名です。
しかし、世界的なトップブランドであり、信頼性が高く歴史も長いため、ボツリヌス治療の事実上の代名詞となっています。
ボトックス注射の主成分である「ボツリヌストキシン」は、神経の伝達物質であるアセチルコリンの放出を抑制し、筋肉を一時的に麻痺させる特徴があります。
その特徴を活かして、美容整形の分野では「表情シワの解消」や「発達したエラやふくらはぎの筋肉の痩身」を目的に使用されています。
ボトックス注射は、施術時にはメスを使わず、施術後はしばらくしてから徐々に効果が現れるため、自然な変化を望む方に人気があります。
ボトックス注射で出来る施術は?
美容外科で一般的に行われるボトックス注射を使った施術は、以下のようなものがあります。
表情じわの改善
顔面の中でも特に人気なシワ取りは「額のシワ」と「眉間のたてジワ」です。
そのほかにも「目じりのシワ」や「顎のシワ」なども人気です。
施術方法は、シワの原因となる筋肉箇所にボトックスを少しずつ注入します。極細の針を使用するため痛みはほとんどなく、傷跡の心配もありません。
効果は個人差がありますが、数ヶ月から半年ほど持続します。繰り返し注射することでシワを作る筋肉そのものの働きが弱まるため、継続して施術を受けることで、効果の持続期間が次第に長くなります。
エラ張りを改善
エラ張りの原因には、生まれつき骨が突き出ている場合と、エラ周りの「咬筋」という筋肉が必要以上に発達している場合とがあります。
ボトックス注射によってエラ張りを解消できるのは、後者の場合です。
「咬筋」に直接ボトックス注射し、筋肉の働きを抑制することでエラ張りが解消、スッキリしたフェイスラインを手に入れることができます。
筋肉は継続して使わなければ細くなる性質があるため、咬筋への注射を数回繰り返すことで、ボトックス注射を止めたあともスッキリとしたフェイスラインを維持することができます。
ふくらはぎを細くする
ボツリヌストキシンは、美脚効果も期待できます。
ふくらはぎの筋肉は、歩くことで常に使うので筋肉が発達しやすい部位です。そのためダイエットなどの努力では痩せにくい部位と言えます。しかしボツリヌストキシンをふくらはぎの筋肉に注射することで、発達した筋肉を小さくして足をほっそり見せることができるのです。
ふくらはぎに限らず、発達した筋肉が原因で太くなってしまった太ももも、ボツリヌストキシンで徐々に女性らしいほっそりとした足に近づけることができます。
多汗症やワキガの改善
多汗症とは、手のひらや足の裏、わきの下などに必要以上に汗をかいてしまう病気で、ワキガはワキから不快な臭いを放ってしまうものです。
ボツリヌストキシン注射は、ワキガの原因となるアポクリン汗腺や多汗症の原因となるエクリン汗腺の働きを弱め、大量の汗と不快な臭いを抑えてくれます。
気になる副作用やデメリットは?
治療部位や注入量にもよりますが、ボトックス注射の持続効果は3~6ヶ月程度です。そのため、効果を維持したいときは治療を継続的に受けなければなりません。
また、注入後に表情が不自然になったり、まぶたが下がって視界が悪くなったりすることが起こり得ます。ただ、これに関しては筋肉を弛緩させる作用が強く出たためであって、時間とともに消失する症状です。
他に注意すべき点として、施術後数ヶ月は避妊をする必要があるため、妊娠の予定がある女性は治療することができません。
まとめ
このようにボツリヌストキシンは顔から足まで様々な悩みを軽減してくれます。短時間で治療が終わり、治療跡も目立ちにくいというメリットがあります。
しかし、ボツリヌストキシン注射は医師の技術や経験、デザインセンスで仕上がりが左右される恐れがあります。そのため安心して治療を受けるためには、信頼できる医師を見つけることが大切です。
この記事の監修医師
医療法人社団東美会 理事長 兼 東京美容外科 統括院長
麻生 泰 医師
・慶應義塾大学医学部 非常勤講師
・日本形成外科学会
・日本美容外科学会
・日本マイクロサージャリー学会
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